この記事は1年前のオンラインサロン西野亮廣エンタメ研究所の過去記事です。
2019年2月16日
【最近のあらすじ】
大きな仕事がポンポン入ってくるようになり、「これは2~3年前に植えた苗が育って、刈り取り時期に突入したな。俺、終わったな」と判断し、なんと、今のポジションを全て捨てて、「漫画家」になろうとしているキングコング西野。
当然、スタッフは飽きれ顔。
漫画の知識もゼロ。
漫画を描いた経験もゼロ。
ここから漫画家としてノシ上がっていくのは、かなり厳しそう。
挑戦を続ける西野だが、今回ばかりは………
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おはようございます。
新人漫画家のキングコング西野です。
突然の漫画家宣言、お騒がせしております。
昨日、相方の梶原君に「俺、漫画家になるよ」と伝えたところ、「え?そんなに漫画が好きやったっけ?」と返ってきたのですが、『好きを仕事にする時代』に逆行するようですが、好きか嫌いかなんて、もうどうでもいいです。
『お笑い』も『絵本』も「なんか面白そう」ぐらいでスタートして、そこで出した《結果》がそれらを好きにさせてくれたので。
漫画も結果を出せば、大好きになると思います。
今は「なんか面白そう」ぐらいっす。
そして、「コケたら死んでしまう」という『挑戦』が大好きです。
(※しばらくやってみて「いや、漫画家じゃないな」と思ったらスパッと辞めるので、御心配なく)
てなわけで、早速、漫画についての考察を始めてみました。
まず今回のゴールは『世界を獲る漫画』なので、実際に世界に通用している日本の漫画をズラリと並べてみたところ、ほぼ「格闘漫画」でした。
なんといっても『ドラゴンボール』ですね。
次に、『NARUTO』や『ワンピース』といったところでしょうか。
『NARUTO』はまだ一度も読んだことがありませんが(これから鬼読します!)、海外の本屋さんでは『ワンピース』よりも棚面積を獲得していた印象が残っているので、たぶん、ものすごく売れていると思います。
映画『千と千尋の神隠し』もそうですが、やっぱり「和」は強いですね。
僕も漫画を描くからには主人公はアジア人っぽくすると思います。
そういえば『ドラゴンボール』の孫悟空の世界観もアジアです。
『ドラゴンボール』ってスゴい!
今さらですが『ドラゴンボール』はスゴいです。
発行部数でいうと『ワンピース』の方が上ですが、“お客さん”の数や売り上げでいうと、『ワンピース』の比じゃありません。
読者ではなくて「お客さん」と表現したのは、そこに映画やゲームのお客さんも含まれるからです。
『ドラゴンボール』は漫画でヒットして、その後、ゲームでヒットして、ゲームのヒットが新規のお客さんを引っ張ってきて、再び漫画がヒット…というループに入っています。
どうやら、漫画を作るからには、最初から「ゲーム展開(ゲーム化)」を踏まえて作った方が良さそうです。
ところで『ドラゴンボール』は何故、ゲームとの相性が良かったのでしょうか?
これはもう言うまでもなく『戦闘力』ですね。
『スカウター』というAR技術を使って、戦士の強さを数値化したわけです。
とんでもない発明ですね。
『ワンピース』にも『懸賞金』というものがありますが、『懸賞金』には知名度も含まれてしまっているので、純粋な『強さの数値化』ではありません。
やっぱり『スカウター』はスゴイです。
ここで、西野は考えます。
「そもそも鳥山明さんは、どうして『強さの数値化』に辿りついたんだろ?」
そこには、『スカウター』というアイデアが生まれる“キッカケ”が何かしらあったハズです。
いろいろ考えてみたのですが、おそらく、鳥山明さんがキャラクターデザインを手掛けられていたゲーム『ドラゴンクエスト』じゃないかと僕は思っています。
『ドラゴンクエスト』はロールプレイングゲームなので、強さを数値化しなければなりません。
そこからヒントを得られたのではないかなぁと。
『ドラゴンクエスト1』が出たのが1986年で、『ドラゴンボール』にスカウターが登場したのが1989年なので、時系列も合っています。
つまるところ、「『ドラゴンボール』自体に、そもそもゲームからヒントを得た設定が含まれているので、ゲームと相性が良くて当たり前」という結論です。
さて、どうする?西野
『強さを数値化』する要素を入れるとしても……考えれば考えるほど、「時代が鳥山明という才能を選んだ感」が半端なくて、ここから巻き返そうと思ったら、なかなか大変です。
とりあえず今は恥ずかしいぐらいにボロ負けしています。
チャンスがあるとするのであれば、最初からグローバル狙いで、あとは『スマホ』だと思います。『スマホ』を絡めないと、ここからの逆転は、ほぼほぼ不可能だと思います。
どうしましょうか?
ここで僕が「そうだ!◯◯だ!」と思いつけば良いのですが、世界を獲る漫画の設定はそうそう簡単には出てきません。
しばらく負けが続くと思いますが、生暖かい目で見守っていただけると幸いです。
基本的に今はメチャクチャ悔しいです。
昨夜、「しばらく負けが続くと思います。すみません」ということを、デビュー当時からお世話になっているロザンの菅さんに御報告したところ、「西野っぽいww」と笑っておられました。
現場からは以上でーす。
【追伸】
今日は『えんとつ町のプペルVR』を体験しに大阪(梅田)に行きまーす!
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