西野亮廣が語る2種類のクラウドファンディング

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この記事は1年前のオンラインサロン西野亮廣エンタメ研究所の過去記事です。
2019年2月20日

おはようございます。

「いかない」「のらない」「おお声をあげる」「すぐ逃げる」「しらせる」の頭文字をとった『イカのおすし』という防犯標語には、かなり無理があるし、覚え方から覚えなければならないのでメチャクチャ覚えにくいし、そもそも子供にとって『イカのおすし』は渋すぎるので、「よく、こんな企画が通ったな」と思っているキングコング西野です。

さて。

昨夜、クラウドファンディング上で販売を開始した『チックタック』の光る絵画(1200万円)が、販売開始から数分で売れました。

(詳しくはコチラ↓)

西野亮廣『キンコン西野の1200万円の作品が数分で売れる』
現在、今年のゴールデンウィークに開催する新作個展『チックタック 光る絵本と光る満願寺展』の開催費を集めるクラウドファンディングに挑戦してるのですが、昨夜、その…

皆様のおかげです。

本当にありがとうございます。

あらためて説明させていただきますが、クラウドファンディングには「リターン(お返しの品)」というものがあって、そのリターンにコストがかかる場合があります。

クラウドファンディングには、大きく分けて『活動を広める為のクラウドファンディング』と『活動基金を集める為のクラウドファンディング』の二つがあるわけです。

リターンにコストがかかってくるクラウドファンディング(たとえば、「3000円支援してくださった方には『えんとつ町のプペル』にサインを入れてお送りします」というリターンがあるクラウドファンディング)の狙いは、どちらかというと、『活動を広める為のクラウドファンディング』で、今回のクラウドファンディングの狙いは『活動資金を集める為のクラウドファンディング』ですね(*^^*)

ナンジャカンジャで2000万円近くを集めないことには、新作個展『チックタック光る絵本と光る満願寺展』を、満願寺および川西市にプレゼントすることができないので。

てなわけで、

今回は、リターンにあまりお金をかけられないので、「クラウドファンディング上で1200万円の作品を売る」という挑戦を選びました。

スタッフからは「売れなかったらどうするの?」と訊かれたので、「それは、その時に考えよう!」と返事をして、クラウドファンディングをスタートさせました。

今日も崖っぷち運営です。

タスケテクダサイ。

アートの価値と販売方法

ここで国内の一般的なギャラリー(画廊)の仕組みを説明をさせていただきます。

簡単に言っちゃうと、ギャラリーというのは「作品を展示させてくれて、作家の代わりに売ってくれる場所」です。

その代わりに販売手数料が一般的には50%~70%ほど取られてしまうんですね。

「おいおい、取りすぎだろ!」と思われるかもしれませんが、アート作品というのは『価値そのもの』なので、どれだけ上手くても無名作家さんの作品というのは、なかなか売れないんです。

そこで名のあるギャラリーが「この作家の作品はイイよ!」と“認め印”を押してあげて、ブランドにしてあげるわけですね。

販売手数料の「50%~70%」には、「価値をつけてあげる料(=ブランドにしてあげる料)」が含まれているわけです。

“認め印”を押したものの、その作品が売れなければ、ギャラリーの家賃がそのまま消えますし、ギャラリーのブランド価値が下がってしまうので、ギャラリーはギャラリーで生き残りをかけて必死です。

んでもって、今回の話です。

生々しい話をすると今回の目的は『満願寺』に少しでも多くの寄付をすることなので、ギャラリーで販売して「50%~70%」の手数料を持っていかれている場合じゃないんですね。

んでもって、僕の作品を買う人の立場になって考えてみると、『絵』を買っているわけではなくて、『西野亮廣の絵』という“価値”を買っているので、実は実は「現物を見る」というところに重きをおいてなくて、「西野亮廣の絵である」という点に重きをおかれていると思うので、

ギャラリーに代わりに売ってもらわなくとも、

ギャラリーの家賃などを払わなくとも、

「オンライン上で十二分に売買が成立する」と考えました。

当然、オンライン上で売買が成立すれば、『満願寺』に使えるお金は増えて、満願寺に来られるお客さんの満足度を上げることができます。

でね…

『お金』というものが「提供した労働力の対価」ではなくて、「提供した価値の対価」であるのであれば、労働の本質は「自分の価値を高めることにある」と僕は考えています。

名のあるギャラリーに大金を支払って“認め印”を押してもらうことと、ギャラリーをすっ飛ばして、作品の売り上げの全てを、町起こしと、お客さんの満足度の向上に使うこととでは、「どちらの方が『西野亮廣の価値』が高まるか?」を考えた時に、日本国内では間違いなく後者だと僕は判断しました。

※一つ補足しておくと、「作品の売り上げの全て」と表現しましたが、今回はクラウドファンディング(SILKHAT)上で販売しているので、販売手数料の15%は吉本興業に入ります。

基本的には、こんな時ぐらいしか吉本に恩返しできないので、僕はメチャクチャ納得しています。

くれぐれも、今回の話は、「ギャラリーなんて要らない!」という話ではなくて、「ギャラリーは時と場合によって必要な時と、必要じゃない時があって、今回は必要では無かった」という話です。

そんなものには興味がないので僕は絶対にやりませんが、アートの究極は漢字で『一』と書いた作品が◯◯億円で売れることで、そうなる為には「作家本人がどんな歴史を刻むか?」が極めて重要になってきます。

自分に価値をつける作業ですね。

今回の「満願寺および川西市に少しでも多くの寄付をする」というアクションと、「買い手は作品を通じて『作家の価値』を買っているのだから、クラウドファンディングのリターンでも売買が成立するんじゃね?」という質問は、十二分に僕の価値を上げてくれているので、もちろん僕は1円も要りません。

僕の目的は、エンターテイメントで一人でも多くの人を楽しませることです。

現場からは以上でーす。

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