この記事は1年前のオンラインサロン西野亮廣エンタメ研究所の過去記事です。
2019年3月23日
おはようございます。
ラオスのロケで、タレントのフォローに来ていたマネージャー須藤君が森で遭難しました。
キングコング西野です。
さて。
無事に(須藤君と共に)帰国した僕を待っているのは絵本最新作『チックタック~約束の時計台~』の販売プロモーション。
初版部数が『5万部』(※えんとつ町のプペルの初版が3万部)に決まり、「ビジネス書」と違って、「絵本」がいかに売れないかを知っている僕は、完全に本気モード。
参考程度に申し上げますと、絵本業界は「5000部」でヒットという世界です。
さあ、やるぞ。
『チックタック~約束の時計台~』を、どう売るか?
AKB48の52枚目のシングル「Teacher Teacher」の売り上げが300万枚を突破したそうです。
毎度のごとく「この曲を誰が知ってんだよ!」という批判が相次ぎましたが、そんなことより、「ほとんどの人が知らない曲を300万枚売った」という圧倒的な事実に僕は興味があります。
「AKBのCDは、ただの『握手券』だ!」という批判もありますが、そんなことを言い出したら、各家庭にCDデッキがない現代におけるCDは、『ただの歌詞カード』です。
多くの音楽ファンが『歌詞カード』を買って、アーティストを支援しています。
場合によっちゃ、一曲につき、数パターンの『歌詞カード』を売っているアーティストもいるので、べつだんAKB48が特別な動きをしているとは僕は思えません。
結果的にAKB48も、その他のアーティストさんも、CDに関しては、やっていることはそれほど変わりませんが、大きく違うのは、
その他のアーティストは時代の流れで半ば強引にCDの意味を「曲が流れる円盤」から「歌詞カード」に変えさせられ、
AKB48は確信犯でCDの意味を「曲が流れる円盤」から「握手券」に変えたことでしょう。
この違いはとてつもなく大きいですが、両者に共通しているのは、「CDは『意味』を変えないと生き残れない」です。
意味を変更する
絵本もCDと同じような場所にいると思います。
そもそも絵本を購入する層が、少子化により、激減。
もちろん、これまでどおり、そこに向けて球は投げ続けますが、そこだけでは話にならないので、「意味の変更」が求められているように思います。
僕が最初に考えたのは「絵本→インテリア」という意味の変更です。
カフェなどに行くと、小説や参考書は飾られていませんが、海外の絵本は飾られていたりするので、そこは狙えそう。
というわけで、『えんとつ町のプペル』からは、「キングコング西野」のイメージが出ないように、作者の表記はローマ字にしました。
表紙カバーをとると、ローマ字表記の名前すら、ありません。
インテリアとして機能させる為です。
次に考えたのが「絵本→ギフト」という意味の変更です。
絵本が自分(もしくは我が子)の為に買うものであれば、絵本は基本、一人につき一冊しか買われませんが、贈り物であれば、一人の人が5冊買うことだってできます。
「入院中の友人」への暇潰しアイテムや、
「新生活をスタートさせる友人」への応援メッセージとしての『えんとつ町のプペル』ですね。
贈り主の気持ちを代弁してあげることが大切なので、「作品が発信するメッセージ」も贈り主に寄せてあげることが大切だと思いました。
基本、僕の絵本は「大丈夫。頑張って。応援してる」と言っています。
そして今回の『チックタック~約束の時計台~』は、「絵本→呑み会の参加券」という意味の変更をおこなっています。
参加券には25~30冊の絵本が付いてきます。
AKB48と違うのは、絵本はCDと違って「プレゼント需要」があるので、その後、大量廃棄されないといった点でしょうか。
(※あ。メルカリで売ってもらっても大丈夫ですよ)
現在、発売に合わせて5箇所での呑み会が決まり(完売御礼)、それだけで3600冊が売れました。
サロンメンバーと膝を付き合わせて話せるチャンスでもあるので、一石二鳥です。
お酒が呑めない人や、夜に動けない人もいると思うので、『ランチ会』もしようかと思っています。たとえば、4月19日の昼(東京)とか。
絵本は「意味の変更」で、まだまだ可能性はあると思っていて、もうちょっと、いろんなパターンを試してみますね。
結果が出れば、また報告します。
いつもありがとうございます(^_^)
現場からは以上でーす!
【追伸】
4月30日に群馬で呑み会を企画しました。
もちろん、サロンメンバーの店です。
サロンメンバーを勝たせます(^_^)
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