クラウドファンディングで失敗する人

この記事は1年前の西野亮廣エンタメ研究所の記事です。
2019年6月9日

おはようございます。

「所属事務所を通すとギャラが中抜きされるから」という理由で、所属事務所に隠れてコッソリと『結婚式の余興』などの直営業(闇営業)をしている芸人を見て、「クラウドファンディングのリターンで堂々と直営業すればいいじゃん」と思っているキングコング西野です。

吉本興業(芸能事務所)がクラウドファンディングを立ち上げた意味を、イマイチ理解できていない吉本芸人および吉本社員が、まだまだいっぱいいるんだろうなぁと思っております。

たとえば知り合いの社長から、「今度、結婚式の余興で来てくれない?」と誘われたら、そのタイミングで(前々から挑戦したかった○○に関する)クラウドファンディングを立ち上げて、そのクラウドファンディングのリターンで『結婚式の余興にいきます』を用意して、知り合いの社長にそのリターンを選んでもらえば、中抜きされるのはクラウドファンディングの手数料(15%ぐらい)だけだし、なんなら、「え?この芸人サン、結婚式の余興に来てくれるんだ。私も買おう」と、まったく別口の購入者さんが現れる可能性もあるし、直営業の宣伝になるし、ラッキーラッキーです。

吉本興業はそれを「OK」としているのに、皆、何をコソコソとバカみてぇなことしてんだろ?と思っています。

ほんで「ラッキーラッキー」って何だよ!

ちなみに、僕もクラウドファンディングのリターンで『あなたの会社の会議に参加します』という直営業をしていて(年間70件ほど)、そこにはキチンと“法務チェック”が入り、うち2~3件の会社はお断りさせていただいております。

マネージャーからは「吉本社員向けに研修をして」と頼まれているのですが、面倒臭いので「僕の本に書いているんだから、それを読んでもらって。結構売れてる本だよ」とお返ししています。

書いていたら、だんだん腹が立ってきたので、このままの勢いで『クラウドファンディングで確実に失敗する方法』についてお話しします。

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ボケる

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これが一番最悪です。ウンコです。

プロフィールや、企画の説明文や、リターンなどでボケる素人がいますが、そもそも素人のボケなんて面白くも何ともありませんし、なにより素人(知らねーやつ)のボケほど痛々しいものはありません。

その行為が痛々しいという自覚(他者目線)がないヤツに良い仕事ができるわけがないので、ボケた時点でアウト。

最大のボケは、電球を発明したエジソンや、飛行機を飛ばしたライト兄弟や、天下統一を果たした徳川君みたいに「誰もなしえなかった企画を成立させること」なので、どうせボケるなら、そっちを狙った方がいいと思います。

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リターンで『オリジナルTシャツ』を作る

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これは偏差値の低い素人うんこスタッフが一番やりがちな悪手です。

たとえばFR2のオリジナルTシャツだったり、そこに一般的な需要があるものであれば良いのですが、「クソ素人がデザインしたゴミのようにダサいTシャツを(運営スタッフ以外)誰が着るんだよ」という話で、「べつに需要がなかったら、リターンが売れないだけだからいいじゃん」と思われるかもしれませんが、そのリターンが1枚でも売れてしまったら、作らねばならず、“その1枚のオリジナルTシャツを作る為にかかるコストは1枚のオリジナルTシャツの値段内では収まりません”。

つまり、本来、プロジェクトに使われるはずの「企画全体の売り上げ」から、まるで需要のない糞オリジナルTシャツの制作費が支払われるわけです。

この辺のコスト計算ができないバカにお金を預けられるハズがありません。

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リターンに『ジャム理論』が入っていない

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『ジャム理論』に関しては、『新・魔法のコンパス』に書いたと思うので、詳しく知りたい方はそちらを読んでください。

「選択肢がある」というのは幸せですが、「選択肢が多すぎる」というのはストレスで、良かれと思って「あれも、これも」と商品(今回の場合だと『リターン』)を用意してしまうと、逆に売り上げが落ちます。

んでもって、プロジェクトオーナーが、クラウドファンディングでリターンを用意する時は、「スマホで見られる」ということを意識した方がよくて、リターンの選択肢が多ければ多いほど、画面をスクロールしなきゃいけない時間が増えて、最後まで辿り着きません。

コツとしては、たくさんのリターンを用意しているのであれば、“売り切れてから新しいリターンを追加すればよくて”、その辺のことも踏まえて『SILKHAT』では完売したリターンが自動的に画面の下にいくように(つまり無駄なスクロールをしなくて済むように)設計しておりますので、その辺の配慮ができる西野を誉めてください。

とても丁寧な男です。

※当然、セックスは上手です。

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告知しない

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クラウドファンディングは「金のなる木」ではありません。

信用をお金に両替する『両替機』であり、「支援されたい人」と「支援したい人」の橋渡しをしてくれる装置です。

知られなきゃ始まらないし、“知られようと努力している姿(本気度)に支援が集まる”ので、企画を立ち上げて放置するのはアウト中のアウトだし、他人のお金をそのように捉えている姿勢は、確実に信用を失います。

放置するぐらいなら、企画を立ち上げない方が良いです。

クラウドファンディング『ready for』を運営している米良はるかサンが、「クラウドファンディング成功のコツ」を質問された時に「根性です」と答え、「『根性』の他に、もう一つ挙げるとしたら?」という追加質問に「根性です」と返したのですが、もうそれが真理で、期間中は毎日頭を下げ続けることが大切です。

ホント、当たり前のことなのですが、この当たり前のことができない人が9割です。

ちなみにクラウドファンディングで個人としては僕が日本で一番支援されていると思うのですが、クラウドファンディングのことで頭を下げている回数は僕が日本で一番多いです。

才能なんかじゃありません。『量』です。

最後に、激励の意味を込めて、一つの企画を紹介します。

#SILKHAT #シルクハット #クラウドファンディング 大切な人に、安心を願う想いを込めて「消火器を贈る」文化を作りたい。│SILKHAT(シルクハット)吉本興業のクラウドファンディング
新しい生活を始める人に、離れて暮らす大切な人に、感謝や応援の気持ちを込めて、 どんな「ギフト」を贈りますか? 私たちは「消火器を贈る」ということは、相手の身を案じるという、最大限の愛情表現になると思っています。 本プロジェクトでは、「消火器を贈る 温かなギフト文化」を作ることに挑戦します!

こちらはリターンを無駄に用意しすぎです。

リターンの画像を5枚添付しましたが、これ、1つでいいです。

お爺さん&お婆さんにプレゼントする消火器と、お父さん&お母さんにプレゼントする消火器と、

子供にプレゼントする消火器って、何が違うの?

誰にプレゼントするかはコッチで選ぶってば。

ちゃんとお客さん目線に立って頑張って。

現場からは以上でーす。
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