演劇の民主化

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この記事は1年前のオンラインサロン西野亮廣エンタメ研究所の過去記事です。

2019年7月18日

おはようございます。

テレビブロス9月号の表紙&特集が『キングコング』らしく、どうやら売れているらしいキングコング西野です。

さて。

先の『チックタック~光る絵本と光る満願寺展~』しかり、「エンターテイメントのクリエイティブ部分の民主化(=一般のお客さんと一緒にエンタメを作る)」に強い興味を持っています。

『えんとつ町のプペル』のメガヒットの要因の一つに、著作権をナアナアにして、誰でもかれでも二次利用できるようにして、お客さんが『えんとつ町のプペル光る絵本展』を開催できるようにしたことがあったと思うのですが、あれなんてまさに“クリエイティブの民主化”で、「プロが囲い込む時代でもない」を象徴する出来事だったように思います。

「クリエイティブをいかにお客さんに明け渡して、それでいて、いかにクオリティーを担保するか?」というところが今は求められていて、LEGOやプラモデルやパズルのようなパッケージを発明した表現者が勝つんだろうなぁとボンヤリ考えています。

『光る絵本展』は、なんとなく、その方向に舵をきれていると思っていて、他方、「クリエイティブの民主化」がやれそうでやれていないのが『演劇』です。

主婦が「絵本の読み聞かせ」をやるように、演劇も一般の方がやれたら、かなり裾野が広がりそうだなぁと思っています。

先日も少しお話ししましたが「演劇の民主化」ですね。

演劇の民主化へのハードルはいくつかあって、そのうちの一つに『舞台セット費の捻出』があります。

出演者やスタッフのギャランティーに加えて、舞台セット費までをチケット代で捻出しようとすると、チケット代が高騰して、「なんで、素人の芝居に、こんな値段を払わなくちゃいけないんだよ」という状態になってしまいます。

これをクリアする方法は一つで、「舞台セットが必要な舞台を作らない」です。

演劇を民主化することを前提にして、そのから逆算して脚本を書くわけですね。

その考え方でいくと、“民主化できる脚本”の執筆の際に入れてはいけないクダリは『涙』と『ツッコミ』ですね。

『涙』は訓練しないと出せませんし、「◯◯かよ!」というツッコミは舞台役者さんでも高確率で盛大にスベっています。

(※慣れていない方のツッコミって、メチャクチャ痛々しく見えるんです)

『舞台セット』『涙』『ツッコミ』…こういう特集技能が必要なパートを脚本執筆段階で徹底的にカット。

8月16日に東京キネマ倶楽部でおこなう舞台『テイラーバートン』(※チケット発売開始は7月23日10時!チケットよしもと)は、そのルールで制作します。

演技力のない一般人でも再現できるように、“世界で一番演技ができない男”ホームレス小谷を『テイラーバートン』の出演者に並べました。

ゴールは「テイラーバートンを観に来たお客さんが、今度は出演者として『テイラーバートン』をやる」です。

会場でグッズとして『脚本(戯曲)』を販売しますので、興味がある方は買ってください。

もちろん著作権はフリーです。

演劇の民主化は吉と出るか、凶と出るか。

やってみなくちゃ分からないので、やります。

現場からは以上でーす。

【追伸】

本日より『テイラーバートン』の稽古が始まります。

稽古場を見学できる権(21時半~23時半)を限定6名で販売しております。

購入者さんは、21時半にレンタル会議室『ZIP』まで、お越しください。

http://nishino.thebase.in/items/22039024

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