相手の都合に翻訳される

この記事は1年前の西野亮廣エンタメ研究所の記事です。

2018年10月3日

おはようございます。

毎日スケジュールが埋まっているので、忙しく働いているものだとばかり思っていたら、ほとんど飲み会だったことが発覚した西野です。

今朝は、一昨日の書店員さん飲み会(@長野)の中で、『非常に興味深い&僕たちが気をつけなければならないこと』を見つけたので、サロンメンバーの皆さんに共有しておきます。

(書店員飲み会の様子はコチラ↓)

西野亮廣『『全国の書店員さんと呑む』byキンコン西野』
3ヶ月連続で新刊をリリースするキングコング西野の広告戦略書店員さんとの呑み会を繰り返すキンコン西野の狙いとは!?2018.10.3 by 西野亮廣エンタメ研究…

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ボクらの言葉は相手の都合に翻訳される

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長野での書店員飲み会は、「膝を付き合わせて呑みましょうよ」というキングコング西野ごときの投げ掛けに応えてくださる書店員さん達なので、そりゃあ、話の分かる人達ばかり。

出版に関する議論は、最初から最後まで、ずっと楽しかったです。

その中にいらっしゃった一番年輩のNさん(メチャクチャ素敵な人)と、『図書館に新刊が大量に置かれてしまうから、新刊が売れない問題』の話になったんです。

この問題に対して意見を求められ、こんなやりとりになりました。

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【西野】

「新刊が図書館で読まれてしまうと、新刊の売り上げが落ちるんですか?」

【Nさん】

「本の種類にもよると思います。『家に置いておきたい』と思う本であれば別日に買ってもらえるかもしれませんが、消耗系(コミック等)だと、情報を飲み込んだ時点で目的が達成されてしまうので」

【西野】

「そこまで答えが出てるんだったら、消耗系(コミック等)は、本の売り上げでマネタイズするのではなくて、お金の落としどころ(落とさせどころ)を別に設けたらよくないですか?」

【Nさん】

「どういう意味ですか?」

【西野】

「たとえば、消耗系の本の最後に作家のオンラインサロン(ファンクラブでもイイ)の宣伝を入れておいて、無料で本を読んだうちの100人に一人でもオンラインサロンに入って、ダイレクト課金してもらえれば、そしてその課金を書店さんと出版社と作家で分配するシステムさえ作ってしまえば、図書館で無料で本を読んでもらうことがプラスにしかならなくないですか?」

【Nさん】

「『紙の本は売らない』ということですか?」

【西野】

「はい、そうです。厳密に言うと、『紙の本の売り上げに収益の軸足を置かずに、紙の本が無料で出回れば出回るほど、出版業界が得をするように、お金の落としどころを別に作ればいい』ですね」

【Nさん】

「でも、紙の本には、紙の本の良さがあると思うんです」

【西野】

「へ?」

【Nさん】

「匂いだったり、前に読んだ人がつけちゃった指紋だったり、キズだったり…」

【西野】

「???」

【Nさん】

「そういう体験って、電子(書籍)じゃできないじゃないですか?」

【西野】

「あ、いや。『紙の本を作らない』と言っているわけではなくて、『これまでどおり紙の本は作って、紙の本は読んでもらうんだけど、紙の本の売り上げで出版業界に携わる人間が食っていくのではなくて、紙の本が無料で出回ることで、お金が落ちるように設計してみては?』という話っす」

【Nさん】

「それは、すごく分かるのですが、やっぱり紙の本で育った私としては、少し受け入れがたく…」

【西野】

「えっと…そうですね……たとえば、図書館が充実すると図書館に足を運ぶ人が増えるわけじゃないですか?」

【Nさん】

「増えてしまいますね」

【西野】

「そこで、『これは家に置いておきたいな』と思ってもらった本は本屋さんで買われるわけじゃないですか? 」

【Nさん】

「はい」

【西野】

「そして、消耗系の本に関しては、図書館で読まれてしまうと、本屋さんや出版社や作家にお金が落ちなくなる」

【Nさん】

「はい!それです!」

【西野】

「ですよね。なので、消耗系の本に関しては『本の売り上げ』でマネタイズするのではなくて、出版社や本屋さんや作家にダイレクト課金をしてもらう為の《チラシ》として機能させてしまえば、図書館に足を運ぶ人が増えれば増えるほど、出版に携わる人間全員が助かりませんか?」

【Nさん】

「いや、西野さん。消耗系の本とはいえ、やっぱり紙の本には紙の本の魅力がありまして…」

【西野】

「………」

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こんな感じで、まったく噛み合わないんです。

ここでの問題は、「紙の本は無料で読んでもらって、マネタイズのポイントを『本の売り上げ』ではなく『(たとえば)オンラインサロンの売り上げ』にしてみては?」という提案か、「紙の本なんて要らねーんだよ」に“翻訳されてしまう”ということですね。

『敵意帰属バイアス』に近いのかもしれないですね。

きっとこれ、今回に限った話じゃなくて、ボクや皆さんが喋っていることは、同じ日本語なのに、メチャクチャ翻訳されてしまっている場合がある、ということを自覚しておいた方がいいかもしれません。

ポイントは、僕に対して興味を持ってくださっていた【Nさん】ですら、です。

自分に対して何の興味もない、むしろ「ちょっとキライ」ぐらいの人には、全然違う日本語が伝わっている可能性が高いですね。

『炎上』の原因は、このあたりでしょう。

では、正しく伝える為にはどうすればいいのでしょうか?

僕的には答えは一つしかないと思っていて、それは、『内容を理解している身内が「まだ、その話をしてるのかよ」と呆れるぐらい、同じ説明を何度もする』だと思います。

昨日の講演会では「クラウドファンディングというものがありまして…」という話をしました。

かれこれ6年ぐらいしています(*^^*)

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