相手の土俵

この記事は1年前の西野亮廣エンタメ研究所の記事です。
2019年7月31日

おはようございます。

「『差し入れハラスメント』は、やめてください」とコメントすると、「『差しハラ(指原)』ですね(笑)」とドヤ顔で返してくる人がいるのですが、「どうして、全員が思いついていることを、自分だけが思いついた感じで言えちゃうんだろう?」と思っているキングコング西野です。

さて。

今日は僕が「どのルートを辿ってエンタメの世界を獲ろうとしているか」を皆さんに共有したいと思います。

まず、当たり前の話ですが、エンタメの王様であるディズニーを超える気であるならば、ディズニーよりも早いスピードで成長しなくてはなりません。

ところが、「マーベル」や「フォックス」を次々に買収していくディズニーの成長スピードは、もう、とんでもねぇことになっています。

「ディズニーが支配したハリウッド」今後どうなる?
人気のあるシリーズ長編映画を次々に発表し、20世紀フォックスを買収したディズニーは、映画産業への支配力をこれまでにないほど強めている。ミッキーマウスの巨大な影の下で、これからのハリウッドはどうなって行くのだろうか?

ここに挑むのは大変ですが、でも面白そうだから、挑んで勝ちきっちゃう方向で話を進めてみましょう。

まず、絶対にやっちゃいけないことは『相手の土俵で戦うこと』です。

これは全てのビジネスにおいて言えることですね。

「相手の土俵に上がって、爪痕を残す」という発想を持っている以上は、一生勝てません。

やらなくちゃいけないのは『競技に参加すること』ではなくて、『競技を作ること』ですね。

ディズニーの成功はあまりにも輝かしくて、ついつい方法論を真似て、後を追いがちですが、後を追った時点で負けが始まっていまいます。

というわけで、『ディズニー』と『西野』は何が違うのかを、一旦整理してみましょう。

【スタイル】

《ディズニー》レストラン型=完成したものを、お客さんにお届けする。

《西野》BBQ型=お客さんが食べたいものを、お客さんと作る。

【売っているもの】

《ディズニー》キャラクター(例:ミッキーマウス)

《西野》ステージ(例:えんとつ町)

【軸】

《ディズニー》映画

《西野》絵本

ザックリとこんなところでしょうか。

分かりやすい“違い”は「主役を観に行くエンタメ」か、「主役になりに行くエンタメ」か、といったところでしょう。

SNSによっての誰でも発信できる世界になったわけですが、そうなる前に誕生した会社と、そうなった後に誕生した会社の違い(理念)がココに出ていますね。

お客さんに「発信力(SNS)」がある前提でエンタメを設計しているのが僕らです。

どうりで西野は「キャラクター」ではなく、スナックや会議室や銭湯や町といった「場所」をやたらと押し出すわけですね。

「お客さんに気持ちよく発信させてあげる為には、どうすればいいだろう?」を考えているわけです。えらい男ですね。

んでもって、《ディズニー》と《西野》の最大の違いは、シナジーマップの真ん中(原点)が「映画」ではなく「絵本」だということです。

ディズニーの大成功を見てしまうと、エンタメを作る時にはどうしても「まずは映画をヒットさせて、そこからグッズ展開、果てはテーマパーク作り…」と考えてしまいがちですが、それこそ『相手の土俵』なので、ここに参加してはいけません(*^^*)

だからといって、『映画』を軸におかず、たとえば『テレビ』を軸においてしまうと、そこから地球規模のエンタメに展開するには、なかなか難しいものがあります。

日本は、地球規模で見た時に「ローカル(地方)」で、この地方の皆様に刺さる最大のエンタメは『テレビ』なのですが、「日本のテレビが各国語に翻訳されて、各国で放映される」というは、あまり現実的ではありません。

日本のテレビの海外展開は、せいぜい、番組の企画を海外に販売するぐらいでしょう。

“日本のテレビ”は日本という地方に向いていて、言うなれば『ローカルメジャー』です。

『はねるのトびら』のDVDは100万枚ぐらい売れたと思うのですが、そこが『ローカルメジャー』の天井で、その先がありません。

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グローバルを狙わなければならないのですが、『グローバルメジャー』はディズニーが押さえています。

となると、空いているのは「世界展開ができるけど、地方ごとに見たら市場は小さい」という『グローバルニッチ』で、それが『絵本』ですね。

絵本は、日本の場合だと「5000部~1万部」でヒットと言われるような小さな小さな市場ですが、翻訳のハードルが低く、先週も『ほんやのポンチョ』の中国語版の出版が決定しました。

僕らは狙うのは、ここですね(*^^*)

絵本のストロングポイントは3つ。

①世界展開できる。

②子供が生まれてくる以上、常に新規ファンを獲得できる。

③寄贈需要がある。

④映画館が無い地域にも、エンタメを届けることができる。

①と②も③については、これまでも散々議論してきました。

見落としがちなのは④ですね。

先日、長崎県の壱岐島に行ったのですが、壱岐島には映画館がなく、そういえば最近、足しげく通っているフィリピンのトンド地区にも映画館がなく、そういえば世界のあらゆる地域には映画館が無いので、映画を届けることはできませんが、絵本を届けることは可能です。

僕らのような後発組がエンタメで世界を獲るには、ここから崩していくのが一番いいんじゃねぇかなぁと思っております。

ちなみに今日は、田村Pとその仲間達が、去年の北海道地震の被災地の子供達に絵本『えんとつ町のプペル』(600冊!)を寄贈しにいってくださるそうです。感謝。

映画ではリーチできない地域にもエンタメを届けて、世界を狙います。

現場からは以上でーす。

【SILKHAT】

「兵庫県宍粟(しそう)市の小学校に絵本『えんとつ町のプペル』を寄贈したい!」

#SILKHAT #シルクハット #クラウドファンディング 兵庫県宍粟(しそう)市の小学校に絵本『えんとつ町のプペル』を寄贈したい!│SILKHAT(シルクハット)吉本興業のクラウドファンディング
兵庫県宍粟(しそう)市の小学校・保育園/所・幼稚園・こども園・中学校ににしのあきひろさんの絵本『えんとつ町のプペル』を寄贈したいです。 4267人の宍粟市の子どもたちが絵本『えんとつ町のプペル』に出あうことができますよう、おねがいします!

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