マーケティングのコモディティ化

この記事は1年前の西野亮廣エンタメ研究所の記事です。

2019年11月6日
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おはようございます。
オンラインサロンの投稿の時間が遅い朝は、「朝っぱらからカジサックのYouTubeを見漁っている」と思ってもらって間違いないキングコング西野です。

さて。
先日、SNOWROOMの前田さんとの対談の中で、我ながら良いコトを言っていたので皆さんに共有したいと思います。
(※対談の様子は一冊の本になるみたいなので、詳しくはそちらで)
2017年。
世間の皆様(とくにクリエイターを名乗る人達)のマーケティングリテラシーの低さにそこそこ苛立ちを覚えて、怒りにまかせて4~5日で書いた『革命のファンファーレ ~現代のお金と広告~』(幻冬舎)というビジネス書が18万部ほど売れました。

「モノはどうすれば売れるのか?」という“マーケティング”がテーマの本なので、売れないと説得力がありませんので、本に書いた内容どおりに販売戦略を立て、狙い通りに売りました。
そこには、仮説がハマっていく気持ち良さがあって、イイ気になってズンズン売ったのですが……ある時から、マーケティングの本を売ることに矛盾を覚えるようになりました。
「こうしたら売れますよ」という手段が広まれば広まるほど、その手段の希少性(奇襲性)が無くなり、効き目が落ちてくるからです。

事実、当時、大変話題になった「書籍(えんとつ町のプペル)の全ページ無料公開」は、その後、販売戦略の選択肢の一つとなり、今では“当時ほどの”効き目がありません。
供給が増えすぎちゃって、そのもの自体の価値が下がることを「コモディティ化」といいますが、ここ数年で「マーケティングのコモディティ化」は明らかに加速しています。

少しエグい話をすると……最新アプリなどを誰よりも先に利用して、「次はコレが流行りますよ」「今のトレンドはコレですよ」と時代の潮流を紹介していた系のインフルエンサーは、ここ1~2年で一気に戦闘力を落としています。

もちろん時代の流れにはアンテナをはっておいた上で、今こそ耳を傾けなきゃいけないのは「市場」ではなく「私情」で(※うまいこと言ったと思ってる!)、「そもそも自分は何をしたいヤツなんだ?」という、自分しか答えを出せない難解な問いと向き合うべきだと思います。
先日、パリのエッフェル塔で『にしのあきひろ光る絵本展』を開催し、鼻血が出るほど人が押し寄せて、ビックリするほど絵本が売れたわけですが、地球が始まってこれまで『光る絵本』の需要なんて無かったんです。

自分のオナニーで絵本を作り、光らせてみたところ、その理由は言語化できませんでしたが、「なんかグッとくるぞ」となり、何度か光る絵本を開催している(市場とコンタクトをとっている)うちに、「どうやら光る絵本の展示は『高さ』を出した方が、お客さんの顔が上がり、口角が上がり、笑顔までの距離が近くなり、満足度が上がるぞ」となり、エッフェル塔の結果に繋がります。

このことを前田さんとオリラジ中田君が整理してくれたみたいで、「①市場→②私情」というやり方は終焉を迎え、今は「①私情→②市場→③修正・改善」で、繰り返しになりますが、まず最初に耳を傾けなきゃいけないのは「そもそも自分は何をやりたいヤツなんだ?」という自分の声ですね。
安い歌の歌詞みたいでイヤですが、これが、今のところの僕の結論です。

長々と語ってしまいましたが、一言でまとめると、「マーケティング価値が暴落した今、キミはどうする?」です。
面白いのが、時代の潮流(市場)を先取りして紹介する人の人気が落ちている一方で、「あの人がやっているコトは…」と“私情の解説・翻訳”を丁寧にしてくれる人が人気者になっているように見えます。

売れるモノを見つけるよりも、自分がやりたいコトを見つける方が遥かに難しいですが、たくさん行動して、たくさん移動して、環境を変えて、人を変えて、自分に入ってくる情報を入れ換えて、答えを見つけてください。
今は、それしかないよ。
頑張って。
現場からは以上でーす。
【追伸】
西野は今、LINEスタンプづくりに夢中です。
#今さらかよ

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