「物語」を一緒に考える

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この記事は1年前の西野亮廣エンタメ研究所の記事です。

2020年7月29日
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おはようございます。
スナックCANDYで「雨の日は傘を持って駅までお迎えに行き、お客様が帰られる際に店内で傘を売りつける」という天才的なサイドビジネスを思いついたキングコング西野です。
#トイレットペーパーの次は傘を狙っている男
#ウンコの次は雨
さて。
今日は、自分自身にも言い聞かせながら、『物語時代~現代の新人教育~』というテーマで、「現代の上司の宿題」を浮き彫りにしていきたいと思います。
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▼ 「キャラクター」は無視できない
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今の時代を生きる為に必要なことは大きく二つ。
・「学びの中毒者になること」
・「キャラクターを持つこと」
…だと思います。
このうち「学びの中毒者になること」に関しては、僕は『学歴』というモノサシを結構信用しています。
頭の良し悪しはさておき、一般的に『いい大学』に通っている子は、「知的好奇心」や「学びに対する持久力」の高い子が比較的多い印象です。
#くれぐれも絶対的なモノサシではありません
ただ一方で…
一昨年、皆さん御存知の超有名大学で講義をさせていただいたのですが、そこで見た、生徒や先生が取り扱っている「知識」の使えなさには愕然としました。
時代が、「役に立つ」から「意味がある」に移動している最中、彼らは「役に立つ」ことばかり学んでいました。
サロンメンバーさんからするとビックリされるかもしれませんが、「クラウドファンディングって…なんか怪しい…アレでしょ?」というレベルでした。
クラウドファンディングの実態なんて知らないんです。
同世代の誰よりも長い時間向き合った「教科書」に載っていないので。
勿論、「クラウドファンディングで支援してもらう為には何が必要か?」なんて知る由もありません。
「学びの中毒者になること」はクリアしているのですが、「キャラクターを持つこと」は合格点にまったく届いていない。
それどころか、キャラクターが重要であるという自覚すらない。
「高品質」の価値が下がっていることに気がついていない。
彼らは間違いなく時代の「梯子はずし」に遭っていて、戦場に立って初めてそのことに気がつくと思うのですが、プライド(知識みたいな贅肉)をブラさげている分、切り替えに時間がかかる。
株式会社NISHINOには毎回数百名のインターン生の応募があり、僕は今、そんな彼らを受け入れ、教育する立場にあるのですが、彼らの教育プログラムなんて無いんです。
何故なら今は「意味がある元年」なので。
「現代(意味を求められる時代)の新人教育とは何か?」
僕たち上司こそ学ばなければならない課題です。
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▼ 「物語」を一緒に考える
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「そもそも何の為に新人を教育するのか?」
…きっと、ここから考え直した方がイイ思います。
答えは当然「新人の能力を上げる為」なのですが、ここで「能力とは何か?」という問いが出てきます。
もっと言うと、「現代の能力とは何か?」という問いです。
仮にそれを「大きな収入を得る力」とするのであれば、クラウドファンディングでサクッと大金を集めるホームレス小谷は超優秀ということになります……が、彼はデザインも計算もできませんし、記憶力はリスぐらいしかありません。
世間的には「落ちこぼれ」と認定される人間です。
結論申し上げると、「企画力」「デザイン力」「計算力」…そういったものも能力にカウントされるのかもしれませんが、こと現代においては、「応援される力」が最も求められている。
応援されれば打席が増えるので、自然と技術も向上します。
インターン生としてやって来た「まーちゃん」の戦闘力を見た時に、それ以外の能力はブッちぎりに高かったのですが、それが邪魔をして、「応援される力」が低く、「…さて、どうしたもんかなぁ」と少し悩みました。
#今だから言えるけど同期のポンコツのベエ君より遥かに難しいと思いました
この力を身に付けさせてあげることこそが「新人教育」であり、上司である僕の宿題です。
いろいろありましたが、彼女自身、スタートしてすぐに気づいたハズです。
金魚に足が生えた程度の能力しか搭載していない同期の「べえ君」が、やたら支持を集め、見たこともない歩き方でズイズイと前に進んでいる。
そんな中やってきた彼女の最初の転機は、彼女が担当するハズだった大阪の個展が新型コロナウイルスで中止になった時なと思います。
「本当にごめんなさい。できません」とお客さんに頭を下げた瞬間に、彼女に支持が集まり始めた。
僕もそこで学んだのですが、今の彼女に必要なのは「共感される物語」で、それこそが「応援される力」の正体だと。
そんなこんなで、VRを開発している彼女に「これで結果を出してね」と2500万円を渡してみました。
彼女が今いる場所と、彼女が到達しなければならない地点までの距離を可視化し、お客さんと共有することで、彼女に「応援される力」が身に付く。
「応援される力」が求められる時代の新人教育は、「上司が教える(知識を与える)」というだけではなく、上司も一緒になって、「どういうシチュエーションを用意すれば、共感される物語が生まれるのかなぁ?」と考えることが、どうやら大事っぽいです。
この上司の仕事に名前を付けるとするのであれば、「演出」です。
一つ確かなことは、「共感される物語は使いまわしが効かない」ということ。
その子に合ったシチュエーションを都度都度創造しなくちゃいけなくて、上司がその作業をサボってしまうチームは高確率で死にます。
「スタッフの物語づくり」を侮ったら、かなり痛い目に遭うと思うので、一度チームの皆で話されてみるといいかもしれません。
新人にクラウドファンディングをさせたら「課題」と「応援されるコツ」が浮き彫りになるので、オススメです。
キングコング西野亮廣。上司1年目。
まだまだ勉強します。
また、気づいたことがあれば、こちらで御報告します。
現場からは以上でーす。
【追伸】
サロン記事の感想を呟かれる際は、文章の最後に『salon.jp/nishino』を付けて《本垢》で呟いていただけると、西野がネコのようになつく場合があります。

西野亮廣エンタメ研究所の入会ページのリンクはこちら→https://salon.jp/1hc1srjr-johu-o7eg-33xn-r8u88p2slizf

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