この記事は1年前のオンラインサロン西野亮廣エンタメ研究所の過去記事です。
2019年2月14日
おはようございます。
冒頭の挨拶ネタが思い付かない時は「雑学」に逃げがちなキングコング西野です。
今日は、なんていうか、その…とりたてて何の情報もない中年の日記をお届けするのですが、毎日戦略ばかり語って息がつまるのもチョットあれなので、とりとめのないことをツラツラと書かせていただきます。
さて。。
気かつけば国内最大のオンラインサロンとなった『西野亮廣エンタメ研究所』ですが、2万人を超えるチームをハンドリングしていくことは、そうそう簡単なことじゃなくて、それなりの知識と技術と覚悟が必要なんです。
2万人のライブをおこなうのと、2万人のチーム(コミュニティー)をハンドリングするのとで、何が違うかというと、いろいろありますが、やっぱり「リスク」の違いは大きいですね。
たとえば、2万人のライブをおこなう場合、僕が不祥事(たとえば電車で痴漢)をしたら、そのライブは中止になりますが、お客さんが不祥事を起こしても、基本的にはライブは中止にはなりません。
「お客さんのプライベートな問題は、運営サイドと一切関係ありません」と皆の中で線引きができているわけですね。
ところが、コミュニティーの場合だと、そうはいかないんです。
サロンメンバーのAさんがサロンメンバーのBさんに痴漢をして、そこに被害が発生した場合、「『西野亮廣エンタメ研究所』の中で被害に遭った」という切り取られ方をされてしまう場合もあるわけで、僕がどれだけ品行方正に生きていても、『西野亮廣エンタメ研究所』を解散しなければならなくなる可能性もあるわけです。
単純計算、活動が止まってしまう可能性は、ライブの2万倍ですね。
サロンメンバーが10万人になると、10万倍です。
そんなことで僕らの夢が止まってしまうほど悲しいことはないので、そういうことが起きないように、毎日、あの手この手でオペレーションを改善しています。
でね、
そういった「悩み」や「改善作業」というのは、一人で生きていたらブチ当たらない課題で、チームを持たせてもらって、初めて、いただける課題なんです。
それだけじゃないです。
2万人のチームを率いる為に(偉そうな表現ですみませんっ)、『やっちゃいけないこと』や『やらなくちゃいけないこと』がたくさんあります。
ネット記事に乱暴に切り取られて、そのことによって僕の時間や感情がそちらに奪われてしまうことを、きっとメンバーの皆は求めていないだろうから、いつからかブログの文章は、どこを切り取られてもダメージが少ないように「敬語」になりました。
逆に、切り取りにくい書籍は「タメグチ」です。
『えんとつ町のプペル美術館』一つとっても、もう僕一人の夢じゃなくなっていて、サロンメンバー全員が美術館の完成を望んでいます。
そんなものを止めるわけにはいかないので、時には下げたくない頭を下げる日もあります。
数年前の自分からすると考えられません。
チームを持たせてもらっていることで、成長させてもらっているんです。
女の子が男の子に想いを伝えるこんな日に、中年のオジサンがラブレターのようなものを書いてしまい、気持ち悪いかとは思いますが、感謝しています。本当に。
『ファーストペンギン』って真っ先に海に飛び込んでいった勇者っぽい扱いを受けていますが、あれ実は、後ろから押されているんですって。
後ろからグイグイ押し出されて、結果的に『ファーストペンギン』になっているのだと。
でも、実際そのとおりだと思います。
僕は、たまたま前にボケーっと突っ立っていただけで、皆様から押し出されて海に飛び込んでいるんだなぁ…(みつを)。
いつもありがとうございます。
御礼にものすごい景色をお見せします。
これからも宜しくお願い致します。
以上、中年オジサンがお届けするバレンタインデーでした。
【追伸】
サロンメンバーの中に、デザイナーさんやイラストレーターさんがたくさんいるだろうし、その人達に仕事を振りたいサロンメンバーもチョコチョコいると思うので、
『デザインの仕事依頼を(コンペ形式で)投げられるグループ』を作りました。
宜しくお願い致します。
2019年2月15日
おはようございます。
昨夜、サロンメンバーと呑みに行って、ビール片手に中年男性どもとエンタメ論をワイワイやっている時に『バレンタインデー』ということに気づき、2秒で死にたくなったキングコング西野です。
さて。
また別日に詳しくお話ししますが、今、TOYOTAの新型クラウンのラッピングカーのデザインのお仕事をやらせてもらっていて、その中で、ヒョンなキッカケから『鉄』と『錆び』について興味をもっちゃったんです。
「『錆び』って何なんだろう?」って。
こうなってくると、調べずにはいられない性分ですから、『錆び』について、あれやこれやと調べ始めるわけですが、その中で、面白い文章に出会ったんです。
それがコチラ↓
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この世の理(ことわり)として、『物体はより安定した状態へと変化』します。
常温の水を冷やせば0°Cで氷(液体から固体)になり、加熱すれば100°Cで水蒸気(液体から気体)になります。
一般的な生活環境で「100°Cの氷(水の固体)」は存在しません。
その理由は、水にとって100°Cで氷の状態(水の固体)は不安定だからです。また、山の頂など標高の高い場所では、水が100°C以下で沸騰します。それは気圧が下がった影響によって、水が100°C以下で沸騰(水の気化、水蒸気)する方が安定するためです。
では、なぜ金属が錆びるのか。
単純なことで、「不安定な(錆びていない)状態だから安定な(錆びた)状態に変化する」ということです。
その不安定な状態の金属にニーズがあるため、我々研究者は防錆処理/防錆包装の研鑽を積んでいます。
ここで、鉄を例に挙げて説明いたします。
鉄は自然界で鉄鉱石(鉄にとって安定な状態)として存在します。硫化鉄という状態の鉄も多く存在しますが、話が複雑化しますので今回は省きます。鉄鉱石を単純に言えば「錆の塊」です。錆は主に「鉄+ 酸素」でできていますので、「酸素」を除去することで「鉄」が残ります。ただ、先ほどから述べているように、鉄そのものは自然界では不安定なため、空気と反応して錆の状態(鉄にとって安定な状態)に戻ろうとします。
(引用元)
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面白いですよね。
あらゆるモノは『安定』に向かっていて、「そもそも【鉄】は人間が強引に作り出した『不安定』な姿だから、【錆び】という『安定』した姿に戻りたがる」というのです。
そう考えると何百年も残っている庭園とかもそうですよね。
そもそも庭園というのは、人間が手を加え続けた『不安定』な姿で、手を加えるのを辞めた途端に『安定』した姿(=森)に向かってしまう。
『鉄』や『庭園』が存在できている理由は、その不安定な姿に「ニーズ」(求めている人)があるからで、このことは、僕らのような“表現者”にも同じことが言えるなぁ、と思いました。
不安定たれ
ほっといても、人は安定に向かいます。
そんな中、僕らのような表現者が生き残るには、鉄や庭園のように、手間をかけて、『ニーズがある不安定な姿』にならなければなりません。
一昨日、ヨーロッパ企画の上田誠さんと呑んでいて、「間違い続けたい」という話になりました。
「アイツ、間違ってるけど、あれはあれで、いいよね」と言われるような存在であり続けたい、と。
(※「正義は時に暴走する」という上田さんの言葉が刺さりました)
先方さんの都合上、まだ言えませんが、今、大きな仕事がポンポン入ってきています。
数年前に植えた苗が成長して、今は『刈り取り時期』に入っているのだと思います。
成功しちゃったんだと思います。
こうなったら終わりですね。
刈り取ってしまえば、ハゲた土地が残るだけなので、全て刈り取る前に僕は(25歳から耕し続けた)この土地を離れなければなりません。
「階段を上ってるつもりかもしれませんが、地盤ごと沈んでますよ」という先輩をたくさん見てきたので、そこは避けたいです。
それなりの成功をおさめた『テレビ村』から外に出た13年前のようなアクションを、もう一度やらねばなりません。
今のお仕事はスタッフさんに任せて、『芸人』と『絵本作家』を辞めて、次は『漫画家』でも目指そうかと思っています。
「おいおい、また捨てんのかよ!バカなの?」と怒られそうですが、僕は起業家ではなくて、表現者です。
表現者なんて安定してしまったら終わりで、不安定であり続けるから「応援シロ」があるわけです。
なので、勝っちゃった分野はとっとと辞めて、また間違いたいと思います。
(※表で発表するのは、まだ後なのでナイショね)
数日前から「世界が狙える漫画の設定」を考えているのですが、まったく思いつかなくて、ここに人生を懸けるのは怖くて仕方がないのですが、だから面白いです。
最近は、こんなことを考えています。
現場からは以上でーす。
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