『フルアニメーション』と『リミテッドアニメーション』

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この記事は1年前のオンラインサロン西野亮廣エンタメ研究所の過去記事です。

2018年7月31日

映画『えんとつ町のプペル』の制作を進めております。

昨日は、アニメーション監督や美術監督やモブ(脇役)キャラクター監督やアクション監督が集まって、プレゼン会議。

クソど素人のキングコング西野なんぞに、プロの皆様がプレゼンしてくださいます。

まだ内緒ですが、アニメーションスタジオは『スタジオ4℃』

ジャパニーズアニメの超精鋭集団です。

(コチラ↓)

https://youtu.be/lKLOs6YHwlE

モブキャラクター(いわゆる『通行人』)一体一体を全てデザインしていくのですが、200体近くのモブキャラクターのデザインを眺めながら、

「このキャラクター一体一体に名前をつけられる権利(本名限定)を販売して、エンドロールで『出演者』として名前を出しましょう。映画の中に自分が出ていたら楽しいじゃないですか」

と言い出す西野氏。

スタッフさんの仕事が増えそうです。

御愁傷様です。

西野亮廣エンタメ研究所の入会ページのリンクはこちら→https://salon.jp/1hc1srjr-johu-o7eg-33xn-r8u88p2slizf

昨日の会議で、アニメーション監督の廣田さんが、

「キャラクターはCGで作りますが、輪郭線を入れようと思っています」

とおっしゃいました。

この話が非常に面白かったので、今日は、この話をサロンメンバーの皆様に共有したいと思います。

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日本のアニメには『輪郭線』がある

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アニメーションのそんな部分に注目された方は少ないと思いますが、下に添付した画像をご覧ください。

『もののけ姫』のキャラクターには輪郭線(お肌の外側の黒い線)がありますが、

『トイ・ストーリー』のキャラクターには輪郭線はありません。

「CGには輪郭線がない」と言った方が分かりやすいかもしれません。

そもそも何故、CGには輪郭線がないのでしょう?

そもそも何故、日本のアニメーションには、輪郭線が必要なのでしょう?

これには理由があります。

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『フルアニメーション』と『リミテッドアニメーション』

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アニメーションは“1秒を24コマ”で割ります。

『トイストーリー』などの『フルアニメーション』は、“1コマに1枚”の絵を挟んでいます。

つまり、1秒を仕上げるのに24枚の絵が必要なんですね。

一方、

予算の少ない日本アニメの『リミテッドアニメーション』は、“3コマに1枚”の絵を挟みます。

つまり、1秒を仕上げるのに8枚の絵が必要となります。

映画『えんとつ町のプペル』も御多分に漏れず『リミテッドアニメーション』です。

当然、枚数が多い方が動きがなめらかになりますから、『フルアニメーション』の方が、より自然に近い動きになります。

このままだと分が悪い『リミテッドアニメーション』は、ここで、とんでもねー作戦に出ます。

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人間は「境界線」を記憶する

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キャラクターがA地点からB地点まで移動する時には、当然、費やした枚数が多い方がスムーズになりますし、費やした枚数が少なければカクカクになります。

流れで移動している『フルアニメーション』に対して、『リミテッドアニメーション』は少しずつワープしている状態ですね。

このワープの間を埋める為に、なんと『リミテッドアニメーション』は【残像】を利用しているのです。

指を開いて、手を左右に振った時に、指が10本ぐらいに見えるアレです。

『リミテッドアニメーション』が輪郭線を入れている理由は、“しっかりとした線を入れることで、一つ前の位置(地点)を強く記憶させて、残像が残りやすいようにする為”なのです。

基本的にはCGのキャラクターには輪郭線は入れませんが、廣田監督が「CGキャラクターに輪郭線を入れたい」と言ったのには、残像を利用する狙いがあったわけですね。

日本アニメーションが世界と戦う為の戦略としては、とても正しい判断だと思ったので、もちろん廣田監督の提案はGOです。

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ディズニー退治

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鬼のようにリスペクトをしていますが、ディズニーは僕らと同じようにエンタメを提供する集団であり、ライバルです。

もちろん、挑ませていただきますし、きっと僕らは勝てると思います。

表では「映画の公開日を(ディズニーが弱めの)ジャングル系の作品の真裏にぶつける」と言っていますが、本音は『アナと雪の女王2』の真裏にぶつけたいと思っています。

一番強いところを叩きたいです(*^^*)

力を貸してください。

連日の暑さで頭がやられてしまって、こんなことになりました。

西野亮廣エンタメ研究所の入会ページのリンクはこちら

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